硬化工法product

Polyurea
硬化工法

経年劣化した工場・倉庫のスレート屋根に、ポリウレアと遮熱シートを施工する工法です。既存屋根を撤去せず、補強・防水・遮熱をまとめて行います。

硬化工法の仕組みと特長 Feature.01

ポリウレアで屋根を保護し、遮熱シートで輻射熱を抑える

最初に、既存のスレート屋根へポリウレアを吹き付けます。屋根の表面にできる塗膜が、ひび割れや雨水、外部からの衝撃に対して基材を保護します。

遮熱を担うのは、ポリウレアの上に施工するアルミ箔の遮熱シートです。太陽から受ける輻射熱を屋根面で反射し、建物内へ入る熱を減らします。補強・防水はポリウレア、遮熱は遮熱シートと、役割を分けて考えると分かりやすい工法です。

硬化工法の仕組みと特長 Feature.02

ポリウレアという素材について

ポリウレアは、イソシアネートとアミンの化学反応によって形成される樹脂です。無溶剤でVOC(揮発性有機化合物)を含まず、化学プラントや貯水槽などのライニング材にも使われています。

ポリウレアは米国で開発され、政府機関や軍事施設でも採用されてきた素材です。桂アイディールが使用するのは、この中でも「純ポリウレア(ピュアポリウレア)」と呼ばれるタイプです。

ポリウレタンとの違いとして、ポリウレアは加水分解しにくく、屋外でも劣化が進みにくいです。これが「長寿命」といわれる理由で、硬化工法の耐用年数は15〜20年が目安です。

硬化工法の仕組みと特長 Feature.03

下地の変化に追従する柔軟な塗膜

ポリウレアは、強度を保ちながら柔軟性と伸縮性をあわせ持つ樹脂です。下地にひび割れや振動が生じても、その動きにあわせて塗膜が変形するため、硬いライニング材では追従しにくいコンクリートのクラックにも使われています。

コンクリート・金属・木材・プラスチックなど、多くの下地に施工できる材料です(フッ素加工された面など、一部を除く)。スレート屋根では、経年劣化した屋根材の表面を塗膜で覆い、基材の破損を抑えます。

硬化工法の仕組みと特長 Feature.04

スプレーで吹き付け、5〜20秒程度で硬化する

ポリウレアは、A液とB液を専用の機械(リアクター)で衝突混合しながらスプレーで吹き付け、塗膜をつくります。温度が5℃以上であれば、吹き付けから5〜20秒程度で硬化します。

施工機材は3tトラックなどに積んで現場へ持ち込めるため、工場や倉庫の屋根でも設備を持ち込んで施工できます。1日あたりの施工量は数百㎡です。施工後は数時間で歩行でき、条件によっては数時間で施工できます。

塗膜の硬化を待たずに次の作業へ移れるため、工場を操業したまま施工できます。工期は施工面積によって変わるため、工程は現地調査後に決定します。

暑さ・雨漏り・耐久性に対する働き Benefits

輻射熱を屋根面でカットする

工場や倉庫では、日射を受けて熱くなった屋根からの輻射熱が、室内温度を押し上げます。硬化工法で使う遮熱シートは、この輻射熱をカットして室内への熱の伝わりを抑えます。

輻射熱を90%カットするのは、NK工法の遮熱シートの性能です。ポリウレア自体の遮熱性能ではありません。屋根以外の暑さ対策は暑さ対策のページで紹介しています。

継ぎ目のない塗膜で雨水の浸入を防ぐ

液状のポリウレアを吹き付けると、屋根材の表面や重なり部分を連続して覆う塗膜ができます。シートや板材のような継ぎ目が生じないため、施工面を一体の防水層として仕上げられます。

雨漏りの原因が屋根以外にある場合や、下地まで損傷している場合は、吹き付けだけでは対応できません。現地調査では、浸入箇所と下地の状態も確認します。

既存屋根を残して基材を保護する

ポリウレアには耐候性があり、紫外線や屋外環境にさらされても劣化が進みにくいです。雨、熱、摩耗、衝撃にさらされる屋根の表面を覆い、スレートの劣化を抑える使い方です。施工後の耐用年数は15〜20年が目安です。

ポリウレタン・エポキシ塗膜との違い Comparison

同じ塗膜系の材料でも、ポリウレアはポリウレタンやエポキシと性質が異なります。

特性

ポリウレア

ポリウレタン

エポキシ

施工から仕上がりまで

1日

2〜4日

6〜8日

施工可能な環境温度

−35〜60℃

−6〜45℃

10℃超

コンクリートへの密着性

大変強い

弱い

大変強い

メンテナンス

不要

4〜7年ごとに再施工

クラック発生時に補修

柔軟性

高い

高い

無し

VOC

無し

高い

低い

(施工中の)硬化時の臭気

ほぼ無し(多少のアミン臭)

有り

有り

オイル耐性

高い

高い

中程度

UV(紫外線)保護

有り

中程度

無し

屋外利用

可

可

不可

加水分解(寿命への影響)

無し

有り

無し

装飾性(着色)

可

不可

可

この表は材料一般の比較です。

KATSURA IDEAL

ロゴ

ポリウレアの主な特性と用途

主な特性

ポリウレアの特性として次の点が挙げられます。

  • 高強度・高弾性・高伸び率で、衝撃や引き裂きに強い
  • 防水性・耐水性・耐海水性
  • 耐候性(紫外線・屋外環境に強い)
  • 耐薬品性・耐食性・耐摩耗性
  • 無溶剤でVOCゼロ、飲料用ライニング材にも適合
  • ポリウレタンと異なり加水分解しない
  • スプレー塗膜は速く硬化するため短工期
  • 低温下でも施工可能(10℃以上が望ましい)

屋根以外での用途

ポリウレアは、性質に応じて幅広い設備・構造物に使われています。

  • 強度を活かす:屋根・外壁・駐車場・道路・支柱・重量機器の床面・車両
  • 防水性を活かす:屋上・テラス・浴槽・プール・ダム・船体・いけす
  • 耐薬品性を活かす:化学工場・薬品タンク・橋脚・パイプライン・埠頭岸壁・厨房の床

用途ごとにポリウレアの異なる性質が使われています。本ページで扱う硬化工法で主に活かすのは、柔軟性・防水性・耐候性です。

施工に向いている屋根・現地確認が必要な屋根 Compatibility

向いている現場の例

  • 経年劣化した工場・倉庫のスレート屋根
  • 既存屋根を撤去せず、補強と防水を行いたい
  • 雨漏りと夏場の暑さを同じ改修で対策したい

施工前に状態を確認する屋根

  • 屋根材や下地の損傷が大きい
  • ポリウレアと下地の密着性を確保できない
  • 吹き付け材の飛散を防ぐ養生が難しい
  • 雨、強風、低温などの影響を受けやすい

劣化が進んだ屋根では、屋根材、下地、ひび割れ、雨漏りの状態を調べたうえで工法を選びます

遮熱シートNK工法との違い

工法

対象と施工方法

既存屋根の扱い

硬化工法

スレート屋根にポリウレアと遮熱シートを施工する

原則として撤去しない

遮熱シートNK工法

屋根面・壁面・屋根裏などに遮熱シートを施工する

施工箇所に応じて判断

硬化工法は、補強・防水・遮熱を同じ屋根改修で扱う点が特徴です。遮熱を主な目的とする場合は遮熱シートNK工法、屋根材の損傷が大きい場合は現地調査を行い、適切な工法を判断します。

工期と費用は、屋根の面積と状態、使用する材料によって変わります。現地調査後に、必要な工事範囲をそろえたうえでお見積りします。

施工イメージ Example

既存のスレート屋根にポリウレアを吹き付けている様子です。

現地調査から施工まで Total Support

施工の流れ STEP

  1. 現地調査

  2. 下地処理

  3. ポリウレア吹き付け

  4. 遮熱シート貼り付け

  5. 仕上げ・確認・引き渡し

現地調査では、屋根材・下地・劣化箇所に加え、雨漏りや暑さの状況、操業条件を確認し、工事範囲を含む計画とお見積りをご提示します。

硬化工法についてよくある質問 FAQ

ポリウレアとはどのような材料ですか?

イソシアネートとアミンの反応で、5〜20秒程度で硬化する無溶剤の樹脂です。防水性・柔軟性・耐候性・耐薬品性に優れ、屋根のほか、タンクや床など幅広い設備に使われています。

工場を止めずに施工できますか?

はい、工場の操業中も施工できます。設備の配置や養生の状況によっては、一部の区画への立ち入りを調整していただく場合があります。工期は施工面積によって変わるため、現地調査後に施工区画と工程を決めます。

どのようなスレート屋根にも施工できますか?

屋根材や下地の損傷が大きい場合は、ポリウレアを施工できないことがあります。現地で密着性と劣化状態を確認し、判断します。

アスベストを含むスレート屋根にも施工できますか?

施工できます。屋根の状態などの詳細は、現地調査で確認します。

施工中に臭いや材料の飛散はありますか?

 ポリウレアは無溶剤で、硬化時の臭気はほとんどありません(多少のアミン臭を感じる場合があります)。吹き付け材の飛散を防ぐ養生と、施工場所に応じた安全管理は行います。

色は選べますか?

選べます。標準色はグレーです。ただし、上から遮熱シートを張るため、仕上がり後は見えなくなります。

耐用年数はどのくらいですか?

15〜20年が目安です。

費用はどのように決まりますか?

施工面積、屋根と下地の状態、下地処理の範囲、ポリウレアと遮熱シートの仕様をもとに算出します。見積もりには、現地調査が必要です。

Contact

硬化工法が適するかどうかは、屋根材と下地の劣化、雨漏りの箇所、暑さの状況、操業条件を確認して判断します。図面や屋根の写真がある場合は、お問い合わせ時にご共有ください。

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